あっという間に11月ですね。管理人ですこんにちは。
今回は、チペワ(CHIPPEWA)のブーツ(リバースレザー)の補色方法をご紹介いたします。
作業前の写真は以下です。
この日はものすごい晴天で、少し色が飛んでしまっていますが、撮影写真は全てニュートラル(見た目に近いコントラスト)で撮影しております。黒ブーツです。
上のとおり、全体的に毛羽立っているのとポツポツと白くハゲテしまっているんですね。
履き始めてからもうすぐ1年半??ぐらいです。お手入れはずっとウォーリーのスエードカラースプレー(ニュートラル=無色)でやってきました。
(ウォーリー)WOLY スエードカラーフレッシュスプレー (栄養・防水スプレー)
基本的には、ずっとこれで行こうかなーと思っていたんですが、、、
昨年度から秋冬はこのブーツの使用頻度が高く、山での擦り切れ、岩との衝突、大雨、等トラブルの度にブラッシングと、上のスプレーで革の復元を待つをしてきました。
その所感ですが、WOLYのスエードカラースプレー(ニュートラル)は、ほとんど文句なくとても優秀な商品です。少し高いですが、定期的なスプレーでかなりの次元で革のコンディションを保ってくれます。
小さな傷はかなりの確率で復元できますが、履き込んだ分大きな傷や毛のヌケが目立つようになってきたんですね。
じゃあ、今回思い切って補色トライしようという流れです。本ブログでも初のコンテンツにつきちょうど良いな!と。
これからその方法を順番に解説していきます。あくまで、管理人の方法につき、責任は取れませんが、確実と思われる方法をご紹介いたします。
用意するものは以下
1.スエード用のゴムブラシ、ナイロンブラシ
2.セロハンテープ
3.新聞紙やダンボールなど、下にひくもの
4.補色用スプレー
5.どうでもいい布か紙(マスキングの拭き取り用)
全工程で1時間程度掛かると思われます。また、丁寧に見ていくので出来るだけ明るいところで作業されることをおすすめします。
まずは、靴ひもをほどいて念入りに全体をブラッシングしゴミを落とします。
上のブラシは、ナイロンとゴムブラシが表と裏で両方ついているタイプのものです。
コロンブス スエードブラシC
また、イメージ写真以外に効率を上げるために、いつもの豚毛ブラシでブラッシングしてから、細部をブラッシングしています。
両足で、10分程度を目安に、力を入れずささっとほこりを落としては、靴を床にパンと叩きつけて、飛ばしてください。ほとんどの汚れをここで落としてしまいます。
ブラッシングが終わったら、セロハンテープかマスキングテープでコバのステッチの部分をマスキングしていきます。
コバが同色の場合は、この作業は必要ありませんが、大抵グッドイヤーウェルト製法の革靴、ブーツは綺麗にステッチされているはずです。
このブーツの場合は黒と反対の白色の紐でステッチされているため、このステッチの白色を保つためにマスキングが必要となります。
上の写真のように、土踏まずの部分など、アールしている部分も丁寧にマスキングしていきます。ここが雑になると、仕上がりが大変残念なことになりますので、気をつけてください。
非常に重要な工程ですので、様々な角度から写真を撮影しておきました。以下展開
マスキングする前に、コバをゴムブラシで磨き、汚れ(カス)を落とし、テープの粘着力を上げます。
難易度が高いアール部分は、ブラシの反対側をうまく使って、ぐっと押し込んでマスキングします。
マスキング完了(コバの上部全体を覆うために、部分的に重ねてマスキング)
サイド部分(ヒールは露出しておりますが、黒ゴムのため問題ありません)
さて、マスキングし終わったら全体にスプレーします。周りが汚れますので、下に何か敷きましょう。
今回使用するスプレーです。
上は、ABCマート等の大手量販店で入手出来ます。普段はWOLYですが、補色用は高いので上のものを使います。(800円ちょい)
ブーツにスプレーする前に、一度色を確認します。(薄いクロのため、使いやすいと思います)
色を確認したら全体にムラなくスプレーします。
補色目的のため、スプレーしたらしばらく置いて、ゴムブラシでなじませるを繰り返します。
上のように、アールしている部分にもきちんとブラシを入れてなじませましょう。色ムラを防ぎます。
補色目的のため、多少ふりすぎても良いと思います。 だんだんと上のように綺麗に馴染んできます。
よっしゃ出来た!! まだマスキングは外さないでください。
5分ぐらいあけて、もう一度靴全体をブラシで撫でてあげましょう。せっかくなので綺麗に仕上げたい。
5分後、上のかかと内側部分のように、歩くときに擦れる部分などは1回では補色できないので薄くスプレー、しばらくおく、ブラシで馴染ますを繰り返します。
よっしゃ出来た(2回目)と思ったら、マスキングを外す前に、テープの上の塗料を紙か布で拭き取ります。
マスキングを外す際に、黒い液体がステッチに溢れたら台無しになりますので、できる限り、丁寧に拭き取ります。上の写真のとおり、紙の方が吸収しやすいかつ、すぐに捨てることが出来るので良いかもしれません。
マスキングを外していきます。
さて、仕上がり写真です。
白いステッチは無事に残りつつ、白く禿げていた部分が黒く補色されました。
また、サイド内側部分は元々経年変化していた部分のため、完全に補色するというよりは、少しエイジングの様子を残しています。
これは、完全に好みです。また、解消するのであればもう少し濃いスプレーを探した方が良いかもしれません。今回使用は失敗しないように薄いクロでした。そういう意味では、大手量販店で扱うものは、失敗しないものが多いということが言えるかもしれません。
ということで、長くなりましたが スエード, リバースレザー等の革靴, ブーツを綺麗に補色する方法をご紹介いたしました。最後まで見てくださった方ありがとうございました。